原大門展「ボクの1人だったんだ。僕の1匹だったのか。」

原大門展「ボクの1人だったんだ。僕の1匹だったのか。」@ガーディアン・ガーデン
原大門展「ボクの1人だったんだ。僕の1匹だったのか。」_c0016177_23474542.jpg

 ひとつぼ展グランプリ受賞者の個展。たしか2次審査の際は、山にサーフボード持ったサーファーがいるシチュエーションだったと思う。今回も、そのやり方を踏襲して、山にダイバー、たまにwith動物(ぬいぐるみかなんか模型かしらんけど、そんな感じのやつ)。 この作品の面白さって、山で変な格好をした人が生真面目に4×5をセッティングして、タイマー押して、ダーっとポジションまで走るのがなんか、かわいいのかなんかしらんけど、面白い!っていうところがあると思うのだけど、その辺りは、2次のグループ展で遭遇したわけで、それを踏まえた2回目はなんとなく不感症気味で、最中に萎えてオシマイといった感じ。しまりがゆるいというか。
 それより、同じ場所が何度となく撮影され、それが展示されているのだけど、そこでの天候の移り変わりの方が面白いなあ、と作品の焦点とはちょっと違うところで、楽しんだ。そこでは、作者が扮するダイバーってただのノイズで、これいらないのになあ、と思った。うまいメンマはラーメンの彩りを添えるが、缶詰のグダグダなメンマなど初めからいれるな!といったのと同じように、そのダイバーの存在意義が僕には希薄に感じられた。 
 時折、山とは関係なく白バックで撮影された動物のフィギュアが糸でぐるぐるまきにされた写真が挿入されるが、それは不思議と違和感なく受けとめられた。作品そのものが(たしか)夢の断片(このあたりうろおぼえ)みたいな感じのもとに作られていたせいか。 山での作品もむしろ作者不在の動物だけの作品が面白いなあ、と感じた。
 
 あと、壁にピンで写真を貼るのは好きじゃない。
by atsushisaito | 2008-03-11 00:11 | 写真展 | Comments(0)