ちく満@大阪府堺市

ちく満@大阪府堺市_c0016177_20505949.jpg
ちく満@大阪府堺市_c0016177_20510048.jpg
ちく満@大阪府堺市_c0016177_20514044.jpg
ちく満@大阪府堺市_c0016177_20514014.jpg
4年前くらいにこの店の前を通って驚いた記憶がある。工場のような風貌の蕎麦屋。創業元禄8年という老舗がだすの蒸籠蒸しの蕎麦。今ではもりそばとせいろの違いはなに?というくらい、せいろで共される蕎麦の意味がなくなっているのだが、この店ではせいろが蒸籠であった頃の蕎麦が食べられる。

日本酒をお燗してもらって座敷で飲むみながら蒸し蕎麦を待っていると、すぐに登場。蒸されたばかりの熱々の蕎麦、そして熱々の汁。生卵を割り入れて、そこに熱い汁を投入する。蕎麦を手繰り汁につけて食べてみると、これがなんともいえないふわふわな食感。柔らかいのだけど、だらしなく伸びているわけではない。とことんふわふわなのだ。汁が意外にもしっかりとした辛汁で生卵と蕎麦、三位一体となって心地よさを与えてくれる。

おそらく自分がまだよく食べ物を知らない若い頃に、これを食べてもなんだこりゃ?という感想しかもてなかったんじゃないかなとも思う。変で面白くて心地よいのだけど、今の蕎麦とは全く違うものだし比べられない。比べないという余裕が出てきて初めてこの蕎麦を楽しめるのではないかと。最後に熱々の蕎麦湯で飲む汁の美味いこと。こんな世界遺産的な蕎麦が身近にある堺市の人が羨ましくなってきた。

by atsushisaito | 2019-01-20 12:22 | 飯@23区外 | Comments(0)