Alec Soth 「Gathered Leaves」@Science Museum

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 Alec Sothの展示があると聞いて、ロンドンに。昨年にMACKから出版されたGathered Leavesはこの展示のために製作された図録的なもので、ソスの過去の写真集4冊のミニチュアで構成された写真集ボックスと同じように、展示の方も一つ一つの写真集で部屋が区切られ、写真集製作を大事にするソスのこれまでの仕事の集大成的なものとなっている。
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 最初は当然、Sleeping by the Mississippi。大判カメラで撮影された作品なので、大きなプリントでごりごり押してくるのかと思ったら、意外にも全紙くらいのプリントが端正に並べられていた。中央にはSleeping by the Mississippi ができるまでのマケットから、1st,2nd,3rdが並んでいて興奮した。僕も1刷〜3刷までのバージョンは持っているので、こうして並べられたらマケットまで欲しくなってしまう。当然、買えるような値段ではないと思うけれど。
 しかし、こう改めてみるとロードトリップの空気感から色合いまで、過去のアメリカの写真家のエッセンスをうまく取り入れて、消化してる。とりわけSleeping by the Mississippi は宗教色が強い作品で、それが緊張感を張りつめさせて、作品を一段高みに上げているのかとも思う。
 
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 続いてNiagara。これはソスの作品のなかではあまり好みではない。作品が語るテーマを一貫して「愛」なのだが、これがなんだかこそばゆくて、Sleeping by the Mississippi でみられたような緊張感みたいなものも薄い。
 
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 続いてBroken Manual。Niagaraで弛緩した空気が一変、世界から逃亡するための「マニュアル」を製作してしまう。Lester B. Morrisonという架空の人物を作り上げ、ソスの隠遁願望を爆発させたもので、けっこう重たい作品。そもそもこのbroken manual、極端に持っている人が少ない写真集。Walker Art Centerで展示に使われたスペシャルエディション300部と、先行でオフプリント(パリフォトだったかな、忘れた)で販売された少ない部数のadvanced editionしか出回っておらず、その後長い間、版元のSteidlではcoming soonの文字が表示されていて、ある日突然にsold outに変わってしまい、一体どうなってるんだ、と世界中の写真集コレクターが混乱したいわくのある写真集でもある。今回のGathered Leavesの図録で、初めてbroken manualの存在を知った人が多いと思う。展示のBGMというか効果音も、怖い感じでNiagaraの部屋とは完全に違和感が、、、、。

 最後の部屋は、昨年のベストセラーのsong book。こちらはbroken manualから一変、アメリカ各地のコミュニティーを相棒のBrad Zellarと共に、再びロードトリップで駆け巡る。

 というわけでお薦めの写真展でした(尻つぼみな感想だけど時間がなくなった、、)。

http://www.sciencemuseum.org.uk/visitmuseum/Plan_your_visit/exhibitions/alec-soth

http://store.shopping.yahoo.co.jp/umd-tsutayabooks/phot9781910164365w.html
by atsushisaito | 2016-02-17 20:10 | 写真展 | Comments(0)
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