手打そば恋由@東長崎

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 以前から路上に立てかけられていた「蕎麦」の看板そのものは気になってはいたのだが、その看板の雑さから店には特別の興味を持つことなく日々を過ごしていた。たまたま目の前の踏切の遮断機が下り、それを迂回するために横入りした路地を進んでいると、目の端に「え?」と思わず立ち止まってしまうような行き止まりにその蕎麦屋を発見した。発見したものの、その日はそのまま通り過ぎ、後日に行ってみた。
 店の前までいくと、感心するほどに普通の家を改装したのか、それとも始めからそういう設計にしたのか、住宅と共存した店構え。店の前でうろうろしている店主らしき人がにこっと笑みを浮かべて迎え入れてくれた。
 入り口で靴を脱ぎ、座敷のテーブルに座りメニューをみる。二八蕎麦だそう。個人的に近頃家ではとろろブームなので、とろろ蕎麦を注文。愛想のいいおやじさんが、奥で準備をする音を聞きながら、のんびりと寛ぐ。
 たっぷりのとろろが入った器に、汁がはいった徳利、そして蕎麦が登場。玉子の黄身までついてる。とろろの器に汁を流しこんだ。その汁につける前に蕎麦をそのままひと啜り。若干太めで固く茹で上げられた蕎麦。特別な感じではなく、まさしくこのお店で食べるには相応の素朴な味わい。汁の味わいもこのとろろと一緒に食べてしまっては、よくその細やかな旨さまではわからないのだが、でも望んでいたとろろそのものはたっぷりと堪能でき、蕎麦をからめて食べるには、とても美味しかった。半分ほど食べ進めてから、そこに黄身を投入し濃厚な味わいを加味したとろろで残り半分の蕎麦を食べ終えた。
 そして、まだまだたっぷりと残ったつゆととろろが合わさったものに、蕎麦湯を投入して全部を飲み干した。近くの「じゆうさん」みたいな切れがある雰囲気のお店もいいけど、たまにはこれくらいゆるい蕎麦屋もいい。
by atsushisaito | 2015-05-26 12:55 | 飯@練馬区 | Comments(0)