2014年 01月 28日
Mateusz Sarello 「SWELL」
published by Instytut Kultury Wizualnej,2013, edition of 350,of which 300 numbered,
1978年、ポーランド ワルシャワ生まれの写真家。本を開くと、中央でざっくりと割れたようなデザイン。左のパートをは過去の記憶を感傷的に振り返るようなカラー、右のパートは感情を吐き出すかのように、重く暗いバルト海の波に、道歩く人にストロボを浴びせたりとネガティブの裏返しで爆発したようなモノクロ。
カラーパートで、彼女らしき人の顔がパンチでくり抜かれていることでわかるように、これは失恋の物語。失った過去と現在の孤独を、素晴らしいブックデザインと共に一つの完成した作品として昇華している。この未練たらたらな感じが、いかにも男性的な作品だなあ、という印象。
Ania Naleckaというデザイナーのクレジット、どこかで見たことがあるなあと調べたら、同じくポーランドの作家 Rafal MirachのIn The Car With Rなどのデザインをしている人。Sputnik Photosの作家の作品は、だいたいこの人が手掛けているみたい。 これから注目してみようと思う。