安部公房


 他人の顔 / 安部公房

 読んでてほんとしんどかった。全然頭に入っていかない。一文一文ちゃんと読んでいるつもりでもページをめくると前になにを書いていたのか、よくわからなくなっている。 最後の方の妻の書置きで、「蛇が尻尾をくわえたような長ったらしい文章を、、」と前半の部分を表現しているが、ほんとそのとおりだと思った。ストーリ自体は面白いのだけど、全体の構成が読者を置いていってるような気がした。解説の大江健三郎に言わすと、そこで本を閉じてしまうと本当の安倍公房はわからない、という。でも僕は教養のためでなく、娯楽で読んでいるのであってしんどい思いをしたいと思わない。そこを突き抜けてこそ、本当の面白さがあるのに馬鹿だなあ、と言われても馬鹿なんだからしょうがない。 馬鹿には少し難しすぎたようである。 ヨーヨーの女の子とエロな展開があると思っていたのに、なんにもなしで終わったのは少し残念だった、「内緒の遊び」は絶対これからやらしい展開になると思ったんだけどなあ。しかし40すぎで陰毛に白髪が混じるもんなんですか?
by atsushisaito | 2005-06-23 13:44 | Comments(0)