ヘンリー・ダーガー展

ヘンリー・ダーガー展@ラフォーレ原宿
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 北島敬三の撮影したダーガーの部屋の写真展には行ったことがあるのだけど、本人の展示を観るのは初めて。 もう、ぶっとびすぎた世界が広がっていて、圧倒されてしまった。 ダーガーはそもそも絵を書くことそのものは苦手だったみたいで、描かれる世界は資料からのトレースをベースにしたものだそう。 そのため、絵の中に反復、つまりコピー&ペースト的に人や物が配置されていて、常人が描く絵からまずその時点で逸脱が始まっている。 
 その時点で、というのは間違いか。 そもそもこの絵の前に長大なきちがいじみた話を書きあげてる時点で、アウトサイダーたる栄誉を獲得しているのである。 この展示は、絵そのもののボリュームもさることながらキャプションも充実している。なるほどなあ、と思ったのはダーガーの隣人が、彼の家にはいつもいろんな人が訪れていると思っていて、実はそれがダーガーの一人芝居、声色を変えたひとり言であったということ。 もはや彼がいた部屋が写真作品になるくらいの小宇宙がそこに展開されていたのだ。

 もうとにかく、わー、すごいなーとドキドキしながら展示をみた。 こんな素晴らしい展示が見られる機会なんてそうそうないので、興味ないとか言わないでとりあえず足を運んでみて欲しい。 ちなみにダーガーは一枚の紙の両面に絵を描いているということなので、展示方法もそれを聞いてなるほどなあ、と思った。 

 もうすでに2011年の中で、最高の展示に決定です。

第36回木村伊兵衛写真賞受賞作品展:下薗詠子写真展「きずな」@コニカミノルタプラザ
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 写真は授賞式のときにいただいたローストビーフです。 旨かったー。 カレーもスパイスに負けない出汁の旨さが印象的。 
 コニカミノルタの展示は、受賞前のビジュアルアーツギャラリーの展示とはまた違って、面白かった。 残念ながら高田馬場で、これいいわあ、と思った飛んでる写真がなかった。 
 関係ない話だけど、例えばこのコニカミノルタの展示のような巨大なプリントをつくる時に、一つのプリンターから出したものを3つくらいつなげて展示しているのだけど、近代美術館で行われた「ドイツ写真の現在」でのグルスキーの写真は一枚そのものが巨大であったような覚えがある。 あれはどうしてたのかなあ。
 
by atsushisaito | 2011-04-30 21:38 | 写真展 | Comments(2)
Commented by おっし at 2011-05-01 01:26 x
下薗詠子写真展「きずな」
どこが面白かったのか言っていただけないでしょうか

私にはごく普通のありがちな写真に見えましたし
写真の題名があまりにもわざとらしくて興ざめでした
Commented by atsushisaito at 2011-05-01 09:57
展示の感想は、簡単ですがビジュアルアーツの展示ときに書いています。
タグをクリックして見てみてください。


「ありがち」とは思えなかったです。
撮ろうと思っても、僕には撮れないです。
見え方は人それぞれ、そしてその時によって変わるものだと思います。
ただ、鈴木一誌の写真集のデザインはいまいち、というか
あの人の作る写真集はゴテゴテして苦手です。
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