2011年 01月 20日
植田正治写真展 -写真とボク-
京浜東北線の北浦和の駅が最寄り。 23日の日曜日まで。 赤羽から乗り換えと、僕の生活圏内からはそれほど遠くないようで、乗り換えが面倒で意外と遠い、という微妙な場所。
植田正治の写真は展示や本などでかなり目にしてきたとは思うのだけど、これだけの回顧展は僕にとっては初めてだ。 実際、よく目にした写真が多く、一見それほどの感動もないのかなあ、と足を踏み入れたのだけど、それは間違い。 やはりプリントが持つ濃密な雰囲気は、印刷とはまた別物。 とりわけプリントが凄いというわけではない。 プリントの密度は年を重ねて、少しずつ重厚になってくる。 それより注目すべきは作家が写真の中に具現しようとした世界。 バランスとアンバランスをハリにかけて、独自の均衡を表現している。
また、これが余談なのだが、作家の妻がかわいい。美人じゃなくてかわいい。 未発表作のプリントなど、近年のプリント技術も相まって、その綺麗さを増している。 後年のファッションの写真も好きだ。 花火のところですっかり足を止めさせられた。 また「風景の光景」の一枚、暗く沈んだトーン中の波の写真も完璧。