31歳ガン漂流と平凡

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 この著作の中で中野のラーメン屋「平凡」のおやじが書かれているのは、元となったWeb日記で知っていたのだけど、本として読むのは初めて。いつものようにBookoffの100円コーナーを漁っていたら、売っていたので購入。本当に偶然なのだけどそれと同時に、閉店した「平凡」が復活することを知った。 31の若さで余命2年と宣告された人の日記なので、決して娯楽として楽しむものではないとは思うが、それでも傍若無人な患者として登場する「平凡」のおやじのくだりを読みながら、電車の中でにやにやしてしまった。 
 作中にも書かれているが、決して病気を悲観したり、それにもめげず闘病するといった内容ではなくて、著者の日々がたんたんと描写されている(意図的にそうした感は排除している)。無論、想像以上の苦しみがあったのだろうけど、それよりも日常を眺める奥山氏の視点が面白い。というか生活圏のシンクロ率が高すぎる(中野在住だった)。
 著者は、宣告された通り33歳で死去した。33歳ガン漂流という死後に出版された本があって、そちらは校正が入っていなく、原文そのままで、文章が書けなくなってからは口述筆記で続けらたBlogが本になっている。それはちょっと読むのがしんどいのだけど、今の僕の堕落した生活には、その言葉が突き刺さって刺激になった。もっと時間を慈しまなければ。

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 そんなわけで、ということではないけど復活した平凡へ。小汚くて風情があったお店が綺麗にリニューアル。券売機が設置されていて、そこで散々迷う。メニューに塩と醤油2種類ある。僕の記憶では、そんなふうに分かれていなかったような気が。せっかくなので、原型に近いもの、またはそれに準じたものを食べたいと思ったので、券売機の一番上のラインにある平凡そば(ラーメンだっけ?)というものを購入。  
 登場したラーメンを見て、やれやれと思った。なんだか具だくさんでいいのだが、中央には野菜炒めみたいなのまでのっている。その他、チャーシュー、ワンタンそしてメンマだかタケノコかわからない旨くないやつ。もうなにが気に入らないって、汁が少ないのが気に入らない。具が多すぎるせいなのかもしれないが、麺が浸る程度。そういう店じゃなかっただろ! あーなんか怒りが。 
 なんでも復活平凡は、近所のわしやが経営で、さらに近くの大成食品という青葉に麺を卸している製麺屋が協力してできたものだとか。少なくとも片鱗は見せて欲しかったのだけど。誤解のないように注記しておくが味は別に不味くはない。 そして前の平凡もけっして旨いものじゃなかった。だけど、もっとすっきりくっきりと平凡のいいところを強調する選択肢もあったのでないだろうか。  
 それも商売ということなのかもしれないけど、平凡という名前を使う必要性があるラーメン屋だとは思わない。あとなんかサービスで小鉢にチャーハンがでてきたのだが、臭くてまずかった。
by atsushisaito | 2008-07-12 00:06 | 飯@中野 | Comments(0)
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