石内都 Miyako Ishiuchi 「幼き衣へ Childhood Garments」

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published by Sokyu-sha 蒼穹舎,2016,edition of 800,

 2014年に京橋のLIXILで開催された写真展と同名の写真集。写真集の巻末の文章には、絹の着物はだいたい100年くらいしかもたないと書かれている。祖母、母、娘と受け継がれていき、それ以降はもはや着物として着ることができるコンディションではなくなるのだとか。
 作中に並ぶ着物は、子供が生まれた時に成長への願いを込めて織られた着物。すでに100年を経過していて、その割には状態が良く、実際には祈願の折りに奉納されたもので、着衣として着られたものではないのではないだろうか、と石内は文中で述べている。
 表紙の紙クロスには鮮やかな着物の色彩が印刷されていて、それを開くとデザイナーの加藤勝也が好んで使う見返しへの印刷が一色でなされている。表紙との色の対比がよく、すっと作品に没入できる仕掛けだ。おそらく自然光で撮影されたと思われる柔らかい光に包まれた着物の色彩が、観る者の目を奪うのだが、それと同時に着物に込められた思いに引っ張られてある種の怖さをも感じさせられる。他者から見れば人の強い祈りはベクトルの違いだけで、怨念と同じくらいに人を畏怖させる。
 それだけ一筋縄で美しい作品集と括ることができない、強い写真集だとも思った。

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by atsushisaito | 2016-02-07 13:36 | 写真集 | Comments(0)
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