アサヒ@愛媛県松山市

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 松山は鍋焼きうどんが名物。そう聞いていたものの、いまいちそそられるものがなかった。鍋焼きだと讃岐のようなしっかりとした腰はなくなっているだろうし、なんとなく味も想定内に収まりそうだし、熱そうだし、とネガティブな考えではあったのだが、やはり一度食べてみないといけないか、と老舗のアサヒへ。近隣には同じく老舗のことりがある。
 さぞかし観光客で店は溢れかえっているのだろう思っていたのだが、全くそんなことはなく地元の人と思しき老人達が、テーブルでそれぞれ静かに鍋焼きを啜っていた。前日にイケウチというバーの人にアドバイスを貰っていた。それは注文の品と引き換えにお金を支払うということ。うどんが到着してから慌ててお金を用意する人は観光客だとすぐわかるそうだ。僕の後から来た人は皆、卓上にお金を用意していた。一組のカップルだけ、前払い?と驚いていたので、観光客なんだろう。
 玉子入りの鍋焼きうどんを注文した僕は、最初の関門の支払いをスムーズに済ませて、アルミの鍋を取り払いその鍋焼きと対面した。意外といいんじゃないか。時間を感じさせられる古い店内とアルミ鍋と鍋焼き。地方ってこういうものだよ、なんて鍋と同じアルミのレンゲで汁を啜った。お、さすが瀬戸内海!出汁が、、、、という予想を簡単に裏切って、その甘さが襲ってきた。とてつもなく甘いうどんの汁。もうこれ単純に砂糖をぶちまけているとしか思えない甘さで、なんだか歯にしみる気がした。
 普段、甘いものを自分から好んで食べないのだが、別に甘いケーキを食べたからといって不味いとは思わないし、甘い刺身醤油だって大丈夫だ。でも甘いうどんはダメだった。途中で残そうかとも思いはしたが、こんないい雰囲気のお店で、大の男がうどんをほとんど残して立ち去るなんてありえない。もうダメだと思うことはいままで何度もあったのだが、これはそのうちのひとつ。
 玉子だって、せっかくトッピングしたので残すこともできずに、なんとか麺と具を食べ終えて御馳走様。そーだ。肉の臭いがきつくて、これも苦手だった。食べ進めてるうちのどこかのタイミングで、あーここを楽しむのか、という転機が訪れるかもとは思ってはいたのだが、結局その時は最後まで訪れることはなかった。
 もう一軒のことりの方はそんなに甘くないらしい。次回、、、、
by atsushisaito | 2015-12-05 12:56 | 飯@23区外 | Comments(0)