甲斐啓二郎 Kai Keijiro 「Shrove Tuesday」

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published by Totem Pole Photo Gallery, 2013, edition of 500,

 写真に写っている群衆は一体何のために集まっているのだろうか。それはデモの集団にも見えるし、なにかのレース、はたまた集団で宝探しのような集まりにも見える。 こちらに伝わってくるのは、彼らが追い求めているであろう「何か」への熱いエネルギーだけ。 答えが出ないままに舞台は幕を閉じる。
 実はこれ、シュローヴタイド・フットボールというイングランドのアッシュボーンという地域で行われる年に一度のお祭りだそう。彼らの追いかけているのはサッカーボールで、このお祭りはフットボール(サッカー)の起源ともいわれている。
 町に流れる川を境界線として、川上、川下でチームが分けられる。相手を殺したり、教会の敷地に入ってはいけない、というルールがあるくらいで、民家などに入ってもいいし、その施設の一部を破壊したとしても、そのための保険があるという、なんとも破茶滅茶なゲーム(ググりました)。
 写真家が意図してボールを写さなかったのか、それとも写せなかったのか。一年に一度のこの試合のためだけに町で暮らしているというような屈強な男たちの間に入って写真を撮ることは非常に難しいと思われるが、おそらく答えは前者で、また、ボールが写っている写真も編集の段階で排除しているのだと思う。 その編集の効果で、この作品の中にたちこめる熱狂を不可解なベールに包みこんで、ある種の宗教的ともいえる魔力を帯びることになったのだと思う。
by atsushisaito | 2014-10-20 15:25 | 写真集 | Comments(0)
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