杭州飯店@新潟 燕市

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 一度は食べておきたかったラーメン。新潟から帰る前に、燕三条から西燕まで電車で。ローカルな電車の旅は風情があっていいものなのだけど、いかんせん電車の本数が少なすぎて使い辛い。そして電車の乗り方がよくわからなさすぎる。自分でボタンを押して開ける方式には乗ったことがあるが、このローカル線、閉まっている扉をボタンを介さずに自ら引く体験は初めて。
 ポツンとした駅に降り立ち、帰りの電車の時刻を確かめると、案の定、次の電車を逃すとその次は2時間後。ラーメンのための所要時間は約50分というところだろうか。 杭州飯店というと超がつくほどの有名店なので、ローカルな駅でも電車からお店まで何人もの人が歩いて向かうものかと思っていたが、ただ一人、店に歩いて向かった。 必ず車で行かなければならないほどでもなく、駅から徒歩圏内。
 店の外観を目にして、にんまり。行列は見当たらない。平日ならけっこう空いてるものなのかなあ、と中へ入るとここら辺の人が集合しているのかというくらいの人。っていうのはさすがに大げさで、座敷などはあるものの街の中華屋さんにしては広いといった感じ。当然ながら相席。周りを見渡してもあまり食べている人がいない。けっこう時間がかかるのかな、と心配になりながら中華そばを注文。しかし、おそらく一期一会のラーメン、やはりここはメンマも食べていきたいと、忙しく動き回るおばちゃんの一人を捕まえてメンマ中華に変更してもらった。
 水がセルフなのに気付かず、水くださいと言ってしまって少し恥ずかしい思いをしてしまった。給水機はあまりセルフって感じの場所ではなかったが、周囲の動きを注意深く見れなかった自分の不覚。 10分ほどしてからラーメンが到着。杭州飯店という名前への憧れとともに一口スープを。 大量の背脂でコーティングされたスープは意外ともいえるくらいあっさり。あっさりというのは、現代のいわゆるこってりに対して「あっさり」であって、当時のスープとしては恐ろしくこってりで醤油の強い食べ物だったと思う。
 凄いスピードで進化を遂げている現代のラーメンに慣れている今では、この味わいは見た目のボリュームに比べてパンチがないように思えるものの、そんなことよりもオールドスクールの金字塔に出会えた喜びが強くて、なるほど、と一人頷き麺を啜った。 頷いたっていうのはいいすぎだけど。
 麺がうどんともいえるほどの太さ、汁も最初の口当たりでは感じられなかった旨みが味わいに慣れてくるうちに感じられるようになる。昔、このあたりが工業で栄えていた頃、出前のラーメンとして作られたのが、伸びにくい太い麺、そして汁を冷めにくくするのためにスープを覆う背脂、すべては必然的に生まれたもの。 メンマは正直なところいらなかったかなあ、と思いつつ急ぎラーメンを食べ終えてお会計。
 やはり駅に向かって歩いてる人はおらず、皆、車で来てるみたい。そうだろうなあ、と思いながら無人駅から燕三条、そして新幹線で東京。新潟は日差しを避けて歩くほど暑かったのに、上野あたりは豪雨でなんだか不思議な一日だった。
 
by atsushisaito | 2014-09-22 23:36 | 飯@23区外 | Comments(0)
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