2014年 01月 03日
松葉@京都駅構内
漫画「そばもん」でにしん蕎麦発祥の店として登場した松葉。 当時では貴重なタンパク質源であった身欠きにしんの甘露煮と蕎麦を合わせるという大胆な組み合わせを始めたお店。実のところ、この組み合わせ、そんなに美味しいとは思っていなかった。しかし、本場ならなにかしら新しい発見があるのではないかと期待して店へ。
にしんそばを注文。ちょっと気になるのは男の一人客を中央の大テーブルへ、女の一人客は二人席に案内している。なんだかなあ。 登場した蕎麦は、いたってシンプル。丼の端っこににしんが突っ込まれているのが見える。まずは汁からと、ニシンから離れた場所から採取し一口。意外にもというか、すでににしんの味、香りが汁を汚染している。麺は千円の蕎麦にしては残念な蕎麦。このあたりでテンションがだいぶ下がってきていたのだが、そのまま食べ続けていると底の方になにやら大物を箸の先がとらえた。
なんだ、とそれを引き上げてみるとニシン。最初から底に仕込まれていたんだ。最初の一口からにしんの味が汁に馴染んでいたのはそのせいだった。でもこのニシンの甘露煮そのものは、それほど好きではないので嬉しさはなかったけど、驚きあがって楽しかった。
最初に感じた汁のにしん臭さは、次第に慣れていき最後の方は出汁の効いた汁とにしんの旨味がほどよく混ぜあわり、最後の一滴まで飲み干してしまった。