福寿@笹塚

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 周囲の町並みからも異彩を放つ外観の福寿。 ぼろい。想像以上だ。 雑誌で目にしてから一度は食べてみたいと思っていたラーメンなのだが、それでも躊躇してしまうほど。大きな地震がくれば真っ先に倒壊しそうだ。素人にはわからない柔軟性みたいなのがあって、意外と大丈夫なのかもしれないけど。 
 13時30分からオープンと珍しい営業形態。 開店直後に行って並んでたらいやだなあ、と思ったので最初にオペラシティで用事を済ませた後に来てみた。 誰も客はいなかった。ガラガラと戸をひいて中に入ると、古い家の嫌な臭いが軽く鼻にきた。 大丈夫かなあ、と思いながらカウンターに座りチャーシューメンを注文した。 大きな釜にぐらぐらとお湯が沸いていて湿度が高い店内だが、寒い外からすると心地よさも感じる。 水はセルフだった。
 本当は普通のラーメンにしたかったのだけど、500円の値段をみて、なんだか大人がそれだけを食べて店を出るのは悪いような変な罪悪感を感じてしまってチャーシューメンにしたわけだけど、それでも580円。 細い麺がさっと茹でられ、あっという間に出てきた。
 カウンターが傾いている。そのせいでスープが手前に角度をもって溜まっているのだが、それは気にしない。 レンゲはないようなので、まずは麺から食べた。 細い麺は器にたっぷりと入っている。 とはいっても器はそのものはかなり小さめなので、永福町大勝軒みたいな食べることに覚悟が必要な量ではない。 これはチャーシューメンだよなあ、と疑ってしまうくらい肉の存在感はないのだが、それも気にしない。 
 なんなんだろうなあ、この旨さは。 オーソドックスといば、確かにオーソドックスだ。 他に例える言葉は存在しないかもしれない。 でも少し違う。 麺を食べ終えてもスープを啜る手(というより口か)が止まらない。 どこかしら危うさをもった熟成感がスープのタレにあるのではないかと思う。 もちろん味の素もたっぷりだろう。でもそれを超えるなにかが、たしかにこのラーメンにはある。
 スープを啜り終えると丼の底から、日本一の文字が表れた。 でもやっぱり店の臭いが苦手。
by atsushisaito | 2011-01-10 22:48 | 飯@渋谷区 | Comments(0)
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