2008年 11月 30日
中里和人写真展「ULTRA」臨界夜景
僕の中では路地の夜景のイメージの中里和人なのだが、今回の展示は同じ夜景でも、人の住む気配もないうらさびしい世界。おそらく撮影時のときにピントも合わすのも大変な暗さだったのではないだろうか。 長時間露光でようやく形をあらわす世界。まさしく臨界夜景という言葉そのもの。ざらりとした粒子がとても心地よい。 彼の作品で一番いい作品だと思う。
門井幸子写真展 「PHOTOGRAPHS 2003-2008」@ギャラリー蒼穹舎
乾いたモノクロ。なんだかうわのそらで見てしまってあまり印象がない。というのも、先に見た中里和人の余韻が残りすぎていたから。 食べ合わせならぬ、観あわせが悪かった。時間があれば、もう一度。
岡寿克 泉・izumi@Place M
なんだろう、これも消化できず。個々のイメージはそれなりに理解できるのだが、全体として俯瞰したときに、自分の中で答えがでない。
3月に吉行耕平展!やばいなあ、これは。本人にサインもらおう。
長谷川治胤写真展「Clear」@コニカミノルタプラザ
フォトプレミオの枠。海の長時間露光。けっこう好きな系統な写真だけど、面白いか?ときかれると、、、。 紙がキラキラしてたけど、なんだったんだろう、あの紙。 あとギャラリーに来る人来る人に「お願いします!」なんて言わなくていいのに、、、。 金払ってきてるわけじゃないんだから。
石本卓史写真展「脆弱なる大地」@コニカミノルタプラザ
バングラディシュの環境の悪いところに住んでいる人たちのドキュメンタリー。審査員のコメント「見慣れたアジアの写真じゃないところが印象的でした。」ってあるんだけど、そうかなあ、といった感想。 逆に貧困に苦しむアジアの人々の典型的な姿を捕らえたありきたりな写真じゃないかと。 もちろん撮る労力は大変なものだとは思う。
宮嶋康彦写真展「ヒッポダンス」@コニカミノルタプラザ
カバの写真。なごむ。かわいい。
永沼 敦子展[虹の上の森]@新宿ニコンサロン
いろんな光景が交錯するのだけど、どれも自分の中にはいってこない。ひいて、全体図を見ても雲をつかむようで感触、手ごたえがなかった。
滝口 浩史展[窓 —SOU—]@新宿ニコンサロンbis
何年か前の写真新世紀準グランプリの人。そのときは、死に間際の義母と妻のスナップだった。そのときの作品と、義父の死、子供の誕生、愛猫の死をとらえた作品。 もう少しブックなどで枚数多く緩急がついた見せ方だったらよかったのかもしれないけど、あまりにも大きな出来事がダンダンっと展示されていて、ちょっとしんどい。 もう少しいやらしい書き方をすれば、死に間際の義母と妻、なにもそれと同じ構図で死の間際の義父と妻を撮ることはないだろう。そしてそれを並べるな。 また猫の死に悲愴な表情を見せる妻の写真もあるのだが、これがまた出来すぎた構図。
こんなこと書くと、まさしく悪者になってしまうんだけど、なんだかなあ、想像すると嫌な感じ。だからこそ、枚数多い展示で見てみたかった。